2026年3月
RDD2026 in 広島開催報告
去る2026年2月28日、「RDD2026 in 広島」を開催いたしました。
まずは、つむぐ会代表・沖今日子さんより開会のご挨拶をいただき、その後、登壇者である広野夏帆さんと沖今日子さんによる当事者発表へと移りました。
最初の発表者は、成人後にクローン病と診断された広野夏帆さん。病と向き合いながら子育てにも取り組まれており、登壇の翌日にはお子さんと一緒に茨城県まで旅に出られるとのことでした。まるでRDDでの発表であることを忘れてしまうほどのアクティブさに、会場も驚かされました。中でも印象的だったのは、「病気によって命には限りがあることを改めて知り、人生の解像度が上がった」という言葉です。この言葉に、私自身もハッとさせられました。平均寿命の折り返し地点を過ぎた今、私もまた、何をなすべきかを取捨選択できるようになってきたことに気づかされました。
続いての発表者は、開会のご挨拶もされた沖今日子さん。20歳を過ぎて進行性骨化性線維異形成症(FOP)と診断される以前の学校生活から現在の暮らしまでを語ってくださいました。学生時代には、合理的配慮を受けられた場面もあれば、残念ながらそうでなかった場面もあったとのこと。そして現在の生活では、お父様の手作りによる数々の補助具を写真で紹介してくださいました。手先が器用で、何より今日子さんを思う気持ちが伝わってくるお父様の存在に、胸が熱くなりました。また、お母様の毎日の手作り料理への感謝の言葉からは、ご家族の温かさと前向きな暮らしぶりが垣間見えました。
その後、難病プロジェクト「Mebia」の皆さんから、これまでどのように難病当事者の方々と関わってこられたのか、また活動を通じてどのような心境の変化があったのかについてお話しいただきました。
最後には、登壇者のお二人と学生4名によるフリートーク、さらにフロアの参加者も交えた自由な対話の時間を設けました。オンラインで視聴されていた福祉関係者の方々からも、以下のような感想をいただいております。
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- 「失敗すること」について、失敗を恐れているのは難病当事者ではなく、周囲が過剰に反応している面がある。失敗して「あきらめる」というのは「手段」であるならば良いが、目的や目標を「あきらめる」ことだと勘違いするべきではない。福祉職として組織の理念や制約などを踏まえ、実現できないことも多々あります。4月から社会人として福祉に携わっていく青年たちも、軸となる本人主体・意思決定について難しい面もかんじながらも実践の肝としてこれから挑んでいくことが語られていました。
- 大学生との関わりというのが、とても素敵な取り組みだなと思い、オンライン聴講させていただきたく申し込みさせていただきました。広島国際大学の今春卒業を控えた学生の皆さんが堂々としていて、発言も立派で、これからソーシャルワークを展開してくださるだろうと期待を持てました。フロアのお一人お一人の発言もしっかり聴こえていました。学生も交えた継続的な活動の積み重ねが市民への啓発、そして環境の改善につながっていくのだろうと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
- 後悔のない人生について。お話にあったように実現させようとするものは実現させる方法を考えます。しかし多くの場合、福祉専門職も出来ない理由を探し始めます、近年再注目されている「フランクルの夜と霧」という書籍で描かれるように人生をどうにかすることは出来ないが、引き受けることが出来る。とはいえ現状では命など葛藤なしでは見つめることが難しい面もあります。ただし学生のリーダーの方のお話に希望も感じています、双方向のやりとりのなかでこそ定義や教材よりも強い力が発揮されるのだと感じました。
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会場では、登壇されたお二人と卒業を迎える大学生たちに向けて、温かいエールが送られました。
記念撮影の後は、今年から始まった「RDDライトアップ」のため、エディオンピースウイング広島へと向かいました。ブルー(シアン)に染まったピースウイングを見上げる人々に、「今日は世界希少・難治性疾患の日のライトアップです」と声をかけたり、写真を撮っていた若者たちには「#RDD2026ライトアップ」のハッシュタグをつけて投稿してもらえるようお願いしました。
今回のライトアップにあたり、ご共催いただいた広島市様、そしてご協力くださった指定管理者のサンフレッチェ広島様に、心より感謝申し上げます。
